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東京レストランツファクトリー 株式会社
取締役商品開発部 部長 尾田原 真二さん

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2015年12月掲載

グローバルプロジェクト、いよいよNY出店へ。

 今年の9月9日、尾田原氏はニューヨークにいた。来春オープン予定の「MIFUNE New York」のプレオープニングパーティーの主催メンバーとしてである。
 会場では、三船プロダクションの三船史郎氏が壇上に立ち、「父、三船敏郎が大切にしていた日本人の心と魂を受け継いだレストランがニューヨークに出来ることを嬉しく思う」と語った。また、日本文化を世界に発信する津軽三味線演奏者の吉田兄弟によるLIVEパフォーマンスが繰り広げられ、会場は日本文化(映画・音楽・食)を期待するファンで溢れた。
 尾田原氏が東京レストランツファクトリー(以下TRF)に入社したのは2008年。それまで「なだ万」で日本料理を極めてきた尾田原氏はTRFが六本木に「料理屋 三船」をオープンさせたときに入社。現在も商品開発の面から様々な業態開発に携わっている。
 NYにオープンする「MIFUNE New York」は、六本木の「料理屋 三船」をそのまま受け継ぐ業態ではない。むしろ全く新しい業態だ。
「パリのレストラン『Sola』のオーナーシェフ、吉武広樹シェフをメニュープロデューサーとして迎えます。先日も、彼と料理の試作をしたのですが、世界で戦うシェフの豊かな感性には驚かされました。和とフレンチの融合という言葉が陳腐に聞こえてしまうほど、進化したオリジナリティの高い料理が次々につくられていくのです。今回、世界中のミシュランレストランや高級ホテルなどで採用されている日本人ワイナリー、杉本隆英・美代子夫妻の『Ch・igai Takaha(シャトー・イガイタカハ)』のワインを起用するなど、日本人の誇る感性と技術(=JAPAN QUALITY)を世界に発信する方々と共に日本の料理の素晴らしさを五感で体感して頂くレストランを実現したいと考えます」
 台湾でも「鉄板懐石 染乃井」に次ぐ第2号店として「時代 1931」が7月にオープンしたばかり。1930年代のラムネ工場をリノベーションしたどこか懐かしさの漂う店内で、肉じゃがなどの家庭料理やこぼれ寿司を気軽に味わうという、まさに台湾と日本の時代が融合した業態が早くも話題となっている。
 台湾からNYへ──。TRFのグローバルプロジェクトは着々とカタチになってきている。

目指すのは、妥協のない本物の日本品質。

東京レストランツファクトリー 株式会社
取締役
商品開発部 部長

尾田原 真二
Shinji Odahara
1972年、鹿児島県生まれ。ホテルニューオータニ「なだ万」入社。8年間、日本料理を経験。師匠、中村孝明氏の独立と共に退職し、9年間にわたり料理長を歴任。2008年、東京レストランツファクトリー入社。「料理屋 三船」他、多くの新業態の立ち上げに貢献。2013年より現職。メニュー開発で「ジャパンクオリティ」を追求する。

 台湾、NYへとグローバルに出店するにあたり、現地の市場を回るのが尾田原氏の重要な仕事になっている。もちろん築地並みの市場があればベストだが、そう簡単な話ではない。産地も漁港も異国の地なので、環境や条件がそれぞれ異なる。日本では当たり前のように陳列している鮮魚や野菜がないことだってある。
「海外の市場を回る度に、日本人の食材を大切にしようとする気持ちの素晴らしさを痛感しますね。鮮魚の保存方法や野菜の扱い方も、えっ?そんなことして大丈夫なの?ってことを何度も目撃してきました(笑)」
 その地域のレストランへ足を運ぶ度に、日本人の料理に対するきめ細やかな仕事ぶり、おもてなしの心、気遣いの深さなども逆に教えられる。
「私たちが目指すのは、妥協なき“JAPAN QUALITY”です。衛生管理の取り組みの一環として、講師を招いての衛生講習会を開催しています。普段から心掛けている品質管理について、改めて意識を高める機会をつくっています。料理の品質については組織をあげて日々チャレンジをつづけています」
 名門の日本料理店で、日本人の料理に対する取り組みを体感してきた尾田原氏はいつも目の前のお客様の表情を見つめ、料理をつくってきた。そのしなやかな感性が海外出店にも活かされているのだ。
「私たち日本料理の価値観をそのままストレートに表現するのではなく、現地の人々の感性や習慣に照らし合わせたうえで、カスタマイズするところはきちんと変化させていきます。市場でもレストランの現場でも、そこに日本人の感性というフィルターを通すだけでガラリと変わる瞬間があるのです。私たちの業態に『PIZZAMAN TOKYO(ピッツァマン トーキョー)』というピッツェリアがありますが、そこではナポリピッツァの第一人者でもある、『聖林館』の柿沼進氏をプロデューサーとして起用しているんですね。彼の感性を通すだけで、本場イタリア人でさえ出せないほどクオリティーの高いピッツァができるんです。つまり、日本人の感性を通すことによって、業態やジャンルを超えて、世界を唸らせる価値が生まれてくるのだと私は考えているのです。これからもそういう“JAPAN QUALITY”を発信する才能と共に、世界中に日本のファンをつくっていきたいですね」

ミッションに向けて、国内外でつづくチャレンジ。

 昼下がりの「観音坂 鳥幸」では、夜の営業に向けて多くの外国人スタッフが串打ちを行っていた。ちょっとした国際交流でもある。「鳥幸」ブランドは、鶏がもつ様々な稀少部位を発掘してつくりあげた、TRFを代表する業態のひとつだ。
「彼らは日本文化が大好きで来日した日本語学校の生徒さんです。日本文化を知るには食文化を知ることが近道だという考えから、飲食店で勤務してもらっています。彼らが帰国した際に、日本文化を世界に広める伝道師の役割を担ってもらいたいです。また、最近外国人のお客様が増えたことにより、英語で気の利いたお言葉を掛けたいという現場スタッフの要望に応える形で『英会話教室』を立上げました。多くの日本人スタッフがネイティブの先生から英会話を学び、海外の方々に日本の素晴らしさを伝え、多くのお客様を日本のファンにしたいと考えています」
 海外の人々がもつ味覚や嗜好についても、探求をすすめている。
「私どもの店舗に在京外国人のお客様をお招きして、日本食のこだわり・奥深さを世界に伝えるイベントを定期的に開催しています。私どもが日々こだわって提供している料理を海外の方に知って頂き、日本のファンをつくるだけでなく、海外出店の際の味覚や嗜好の違いを知るマーケティング手法として活用することで、世界が求めるものを発見することがあるんですよ」
 世界中に日本のファンをつくる──。国内外で進められている様々な試みは、すべてこのためにある。
「私たちが掲げるこのミッションに共感する全ての人と繋がり、世界が期待する“JAPAN QUALITY”を世界へと広めていきたいですね」
 TRFのグローバルプロジェクトはまだ始まったばかりだ。


観音坂 鳥幸(取材店舗)
東京レストランツファクトリー 株式会社 ─ 店舗情報 ─
観音坂 鳥幸
東京都渋谷区恵比寿南3-9-3 EBISU393
電話/050-2018-2382

乃木坂 鳥幸
東京都港区赤坂9-6-30
乃木坂プレース1F
電話/050-2018-0449

銀座 鳥幸
東京都中央区銀座6-3-11
西銀座ビル5F
電話/050-2018-2348

鳥幸 WINE PAIRING
東京都渋谷区恵比寿西1-13-6 ブラッサムZEN3F
電話/03-6455-3485

御曹司 きよやす邸
東京都港区六本木4-8-6
パシフィックキャピタルプラザビルB1F 
電話/03-3408-4889

ぬる燗 佐藤
東京都港区六本木7-17-12
六本木ビジネスアパートメンツ1F
電話/03-3405-4050

料理屋 三船
東京都港区六本木7-18–7 内海ビル1F
電話/03-6804-5548

鉄板懐石 染乃井
台北市中山區南京東路1段31巷6號1樓
電話/+886-2-2521-5860

時代1931
台北市大同區赤峰街17巷18-1號
電話/+886-2-2559-8979

現在35店舗展開中
http://www.tokyo-rf.com

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