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有限会社 SLBカンパニー 代表取締役 坂本 進さん

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リゾート感あふれる8店舗を展開 今年6月、ホテルに新店オープン

 人を喜ばせたい、幸せにしたい──そんな坂本氏の想いはすべての店づくりに反映されている。SLBカンパニーは、埼玉県内に非日常のリゾート気分を満喫できる8店舗を展開。和・洋・中の6業態を取り揃え、いずれも個性的な店ばかり。庭園を備えた一軒屋レストランが基本で、空間を贅沢に用いて特別なひとときを演出する。
 この日、訪れた「ASIAN FRENCH DINING 味市場」は原点ともいえる1号店。広大な敷地に四季折々の草花が咲き誇り、お客様をもてなす。
「今、チューリップが咲き始めたところ。1、2週間で3000本が満開になります。その後はアジサイが楽しめますし、冬になるとスノーマシンを使って雪を降らせるんですよ。お客様を笑顔にできるエンターテイメント性のある店づくりを目指しています」
 今年6月には、さいたま新都心駅直結のホテルメトロポリタンさいたま新都心内に「すし風凛」を出店。ビルの中の店舗で、いかに上質なリゾートの雰囲気を醸し出すかが鍵になる。
「15坪のスペースに10席しか設けていません。椅子は全部肘掛け付きで、地方の旅館に併設する鮨屋のようなゆったりとしたイメージに仕上げました。ホテルといえばやはりリゾートじゃないですか。埼玉を訪れる人たちに楽しんでいただける店にしたいですね」
 もちろん、空間に対するこだわりだけではない。料理にもサービスにも、ブレない筋が通っている。
 商業施設内にある店舗には珍しい独自の休日制度を採用しているのも、職人をしっかりと固定させるためだ。
「鮨職人が2人になると、どうしても料理の味がボヤけてしまいます。人が変わると別ものになる。完全予約制でそれなりの単価をいただく店にできないでしょう。予約で満杯になる店にしなければ、やる意味がありません」

スタッフ一人ひとりの話を聞いてその人のプロ意識をすくい上げる

有限会社 SLBカンパニー
代表取締役
坂本 進
Susumu Sakamoto
1964年、東京都生まれ。千葉で趣味のサーフィンを楽しむために海近くのゴルフ場のレストランに勤務。和・洋・中の調理からマネジメントまでを同時修得。独立後、「ASIAN FRENCH DINING 味市場」を基点に寿司、中華、カフェと専門店を次々に出店。今年6月には、ホテルメトロポリタンさいたま新都心内に「すし風凛」の出店を控えている。

 現在、多店舗を運営する坂本氏だがもともと店舗数の拡大にはそれほど関心がないという。独立を果たしたとき思い描いた未来は少し違っていた。
「この『味市場』一本で日本一、いや、世界一素敵な店をつくろうと意気込んでいました」
 ところが、スタッフが次第に増え、社内体制の強化を図るために店舗数が必要になってきた。年々、人材が育ってきたことも大きかった。
「店が落ち着いてくると、スタッフ一人ひとりの将来について考えるようになりました。長く働いていると他にいろいろなものが見たくなりますよね。同じ会社の中で、それをできればと思いました。幅広い業態を展開しているのも、まずは“人ありき”。今では鮨も中華も一流の職人が揃っているので、社内で自分の関心のある分野を学べます。それに、独立を支援するという意味合いもあります。開業するにも資金面の問題があって、個人ではなかなか立地のいい店を貸してもらえないもの。そこをサポートして、やりたいことを叶えてあげたいと思っています」
 店長として実力とセンスを身につけた人にはその店の営業譲渡を行うなど、本人の希望に応じて、様々な形で独立のルートを用意している。
 また、スタッフとのコミュニケーションも活発に行っている。飲みに行ったり、ときにはジムで一緒に汗を流すこともあるのだとか。ただし、形式的な会議などは実施していない。
「店長会議は一度も開いたことがありません。私自身、合わなかった経験があるので、チェーン店のようにしたくないんです。それより一緒に飲みに行ったり話を聞いてあげることのほうが大事。その人のプロ意識をいかにすくいあげるか。最近、人の活かし方がやっとわかってきた気がしています」
 今でも、坂本氏は自ら市場に足を運び続けている。「社長に会うため」に、そこへやって来るスタッフも多い。
「料理人の顔を思い浮かべながら、あいつにはこれがいいかなと1つひとつ買い付けるんです。自分が選んだほうがいいものが買えるし、儲かるから(笑)。相談事があったり、来たいと思う人はその場に来ています。中には毎朝、私の自宅の前で待っていて、一緒に連れ添って通うスタッフもいました。学びとりたいと思っていたのでしょうね。大雪の日でも朝から待っていて、すごいなと感心したものです」
 市場は「料理人がテンションを上げるための場所でもある」と語る坂本氏。形だけの会議やマニュアル等がなくても、スタッフと確実に心を通わせる場としても機能しているようだ。

やりたいことを実現するために自分のリミッターを外そう

 第1号店のオープンから23年目。これまでの道のりを振り返り「一番の転機になった出来事は?」という問いを投げかけると、坂本氏からは思いがけない答えが返ってきた。
「これから起こるんじゃないですか。ようやく基礎ができたところなので、まだまだがんばらなければ」
 単なる拡大志向ではない。となれば、次なる目標は?
「店のクオリティを上げたいという想いだけです。お客様満足度をどこまで高められるか。もちろんビジネスとしても成り立つようにして、スタッフに還元し、みんなに幸せになってもらいたいと思っています」
 具体的なプランとして店舗移転を視野に入れている。「せっかくゆとりのある埼玉なのだから」と、庭を設けられるスペースのあることが第一条件。より一層のリゾート感を演出できる理想的な店づくりを実現するためだ。
 そこで、今後の課題になってくるのはやはり人。人材の育成と活用は“永遠のテーマ”ともいえるだろう。
「技術よりも人に対する思いやりのある人材が必要です。やさしい人がつくると料理もやさしい味になるんですよ。それに、お客様を喜ばせたいという想いがあれば、自然に技術を磨こうとするものですよね。思いやりと根性を持ってがんばれば、お客様の笑顔もお金もすべての面で必ず自分に返ってきます。飲食の仕事は学歴などがなくても、やりたいことの実現もしやすい。ただしそれには自分のリミッターを外さなければ。腹筋100回で終わりという人ではなく、もっとやってやろうという人でなければ、おもしろいことを成し遂げられないでしょう」
 坂本氏自身も日々、全力で店づくりに取り組み、次の一手を思案し続けている。尽きることのない豊かな発想で、これからも飲食の世界に新しい風を送り届けてくれるにちがいない。
「ずっと考えていると、見えてくるんです。思い描いたそのまんまがまるでモデル店のように有名な雑誌の表紙を飾っていた、なんてこともあります。経営者は自分の判断基準を持たなければなりません。私にとっては、人を喜ばせること。お客様を笑顔にすることだけを純粋に思ってきました。その基準さえあれば、迷いがなくなります」


ASIAN FRENCH DINING 味市場(取材店舗)
有限会社 SLBカンパニー ─ 店舗情報 ─
ASIAN FRENCH DINING 味市場
埼玉県さいたま市見沼区大和田町1-192
電話/048-683-4773

KAISEKI 鉄板 寿An
埼玉県さいたま市見沼区大和田町1-700
電話/048-687-1121

Chinese Restaurant Chafoon
埼玉県さいたま市大宮区大門町3-103-2 2F
電話/048-614-8898

風凛 大宮
埼玉県さいたま市大宮区
大門町3-103-2 1F
電話/048-649-4106

香麦 (シャンマイ)
埼玉県川越市福田59-1
電話/049-228-0800

和創菜と四季のすし 風凛 furin
埼玉県川越市仲町6-4
電話/049-222-0231

川越アートカフェ カフェ エレバート
埼玉県川越市仲町6-4
電話/049-222-0241

ASIAN FRENCH 蓮田 AJI ICHIBA
埼玉県蓮田市本町3-5
蓮田オークプラザ駅前温泉館1F
電話/048-765-0077

現在、8店舗展開中

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