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株式会社 ぎょうざの満洲 代表取締役社長 池野谷 ひろみさん

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「おいしい餃子で人々を健康で幸せに」
それを実現するのが私の仕事です

株式会社 ぎょうざの満洲

代表取締役社長

池野谷 ひろみ

Hiromi Ikenoya

短大卒業後、4年間OLとして勤務したのち退職し、父の経営する株式会社 ぎょうざの満洲に入社。1998年、社長に就任。以来、さまざまなアイデアを実現し、経営を改革し続ける。同社のイメージキャラクター「ランちゃん」のモデルでもある。同社は2005年にISO9001 、2013年にFSSC22000認証取得。

2018年2月掲載

お客様に足を運んで頂くためにおいしい餃子を安く、駅のそばで

 「3割うまい、ぎょうざの満洲」。一度聞いたら忘れられないキャッチフレーズでおなじみの株式会社 ぎょうざの満洲は、自社農場や契約農家で生産した国産野菜と国産豚肉を使った餃子やラーメンの、一度食べたらやみつきになるおいしさでファンを増やし続けている。売上高は20年以上にわたり平均10パーセントで伸び続け、現在は埼玉県を中心に直営88店舗を展開中。

 創業者は金子梅吉氏、現在は娘である池野谷ひろみ氏が社長をつとめる。

「短大卒業後に4年間OLとして働き、結婚を機に退社しました。そのとき、少しのあいだ父の仕事を手伝うことにしたんです。当時すでに8店舗ありましたが、経理はそろばん、手書きでした。私は前職でシステムの運用を支援する仕事をしていたので、表計算ソフトや経理ソフトを導入し、手描きのレシピもグラム単位でマニュアルにするなど、一つひとつをシステム化していきました。そうすると仕事が面白くなり、そのまま入社してしまいました」

 創業53年。最初は、金子氏が開業した1軒の中華料理屋だったという。

「父の前職は牛乳屋さんでした。今はあまり見られませんが、昔は各家庭に牛乳屋さんが牛乳を届けていたものです。父は毎朝まじめに牛乳を届けましたが、代金が後払いだったため、集金に行くとお客様から値切られたり、支払いを渋られたりすることがよくあったそうです。だから商売を始めるとき、最初に決めたのは、その場で現金支払いにすること、そして自分で値段をつけられる仕事をすることでした。こうして父は大好きだった中華料理の店を構えたのですが、調理は職人さんを雇っていました。もちろん父も調理場に立ちましたが、餃子を包むのが苦手だったので、機械を早々に導入。その結果、一日の生産量が増え、安くご提供できるようになりました。以来、“安くておいしい餃子”を店のウリとして、またお客様に足を運んで頂けるよう、出店は駅のそばとすることをかたくなに守り続けてきました」

経営バランスの指標であり企業理念でもある「3割」

 特徴的な「3割うまい」のキャッチフレーズには、同社の経営理念が込められている。

「うまい・安い・元気が出ますの3本柱…とお伝えすることもありますが、実は『原材料の3割』がおおもとなんです。原材料費を3割にするのは飲食業の基本で、それ以下だと品質が低下し、それ以上だと利益が出ません。原材料費3割・人件費3割・その他経費3割という原則をしっかり守り、バランスのいい営業を続けるという意味で、この数字を大切にしています」

 しかし池野谷氏が入社して間もない頃、その原則が崩れていた時期があった。

「システム化した結果、原材料費に対し、想定される利益が出ていなかったことがわかりました。原因を調べると、実際に使っている原材料費と誤差が8パーセントくらいあったんです。その理由を調べるため、当時コンビニエンスストアが導入していたPOSシステムを使い、食材を棚卸ししました。するとライスを基準より多く盛っていたり、スープの量が多めだったりと、店ごとにバラつきがあることがわかったんです。その資料を各店長に配布して注意喚起したところ、だんだんとロスが減り、今は多くて0.3パーセントほどに落ち着きました。また、マニュアルどおりに作るようになったことで、店舗ごとの味のばらつきもなくなりました。どこで食べても同じおいしさは、お客様の満足度を高めてくれると思います」

仕事と私生活を分けないことで人々に愛される商品を生み出す

 池野谷氏はアイデアを即座に実行する。それが的確で多くの人に喜ばれる改革につながっているのは「仕事と私生活を分けない」という考え方による。

池野谷 ひろみさん

「結婚した30年くらい前、仕事で遅くなって疲れているときはコンビニ弁当を食べていました。でも20年前に社長に就任し、会社の方向性を考えたとき、価値観が大きく変わったんです。毎日食べるものだからこそ大切にしたいと思うようになり、料理は手作りするようになりました。また、10年前に義父の体調が悪くなり、夫の実家の農業を手伝うようになったことも大きいですね。野菜やお米を自分で作るようになり、その美味しさとありがたさがわかるようになりました。そのとき、店で提供する料理にも、もっと鮮度のいい、安心できる材料を使おうと心に決めました」

 さっそく、池野谷氏は従業員を農家で3年間修業させ、工場の近くに創設した自社農場で野菜作りを始めた。米や小麦は契約農家で作るが、田植えや稲刈り、収穫の時期には必ず訪れ、味を確認する。また最近では、健康のため餃子に使う豚肉の脂身を減らし、赤身を増やした。しかしこれは、試食段階で社員には不評だったという。

「『あっさりしすぎてる』『売れない』と言われましたが、それでもあきらめたくなかった。なので反対を押し切って、ある日変えてしまいました。すると、翌月の餃子の売上が前年比2割増しになったんです。驚きましたが、アンケートなどから『さっぱりしているので、何個でも食べられる』『今まで6個だったのが、12個食べてしまった』という答えが返ってきて。『ほーら、やっぱりみんな待ってたじゃん!』と気をよくしましたね(笑)」

 人材マネジメントにも、池野谷氏のアイデアが光る。

「弊社は6年ほど前から営業時間短縮に取り組んでいます。弊社の基本理念は、体に優しい食事を提供することです。私自身が健康のために、なるべく夜9時までに夕食を済ませるようにしてますし、お客様や従業員にもそうあってほしいからです」

 同社は離職率が低く、女性が働きやすい職場でもある。多くの幹部と、パートを含む従業員の半数は女性で、女性が振りやすいよう中華鍋も軽量化しているほどだ。

「これは自慢なんですが(笑)、親子や兄弟で働いてくださる方が多いんです。お母さん、その娘さん、そのお孫さんの三世代で働いている方もいるんですよ。だから、あまり定着率について考えたことはありませんね。ありがたいことに、弊社で働く方は皆さんうちの商品が大好きだと言ってくださるんです。それが、一番の理由じゃないかなって思います」

 池野谷氏に、今後の目標を聞いた。

「弊社のスローガンのひとつは『おいしい餃子で人々を健康で幸せに』。それを実現するために何ができるのかを考え、実行していくのが私の仕事です。それに賛同してくださるお客様、従業員が少しずつ増えているので、歩んできた道は間違っていなかったと思います。今後は、カロリーや塩分を気にせず食事ができるよう、油や塩分を減らしつつ、よりおいしい料理を提供していきたいですね」

Ristorante Amalfi(取材店舗)
【取材店舗】
ぎょうざの満洲 鶴ヶ島脚折店
株式会社 ぎょうざの満洲 ─ 店舗情報 ─

鶴ヶ島脚折店

埼玉県鶴ヶ島市脚折116-1

電話:049-286-9792

中野南口店

東京都中野区中野2-29-6 リカム8

電話:03-6304-8260

高円寺北口店

東京都杉並区高円寺北2-21-8

電話:03-5327-3220

荻窪南店

東京都杉並区荻窪5-16-21

電話:03-5347-9227

椎名町駅店

東京都豊島区長崎1-1-18

電話:03-5917-2800

大泉学園南口店

東京都練馬区東大泉5-36-12

電話:03-3921-6996

千川駅前店

東京都豊島区要町3-12-14コーポ坂本

電話:03-5917-5870

現在88店舗展開中


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