現場と本部
立場の違うふたりの本音
株式会社 フードアーキテクトラボ
代表取締役社長 鈴木 悠太さん
取締役 本多 慶司さん

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株式会社 フードアーキテクトラボ 代表取締役社長 鈴木 悠太×取締役 本多 慶司 仲間の能力を伸ばすマネジメントをという想いは同じ
Yuta Suzuki
1984年、神奈川県生まれ。金融系の専門学校で学んだ後、飲食店の不動産・金融のサポートをする会社でコンサルティング業務に7年間従事。2015年4月、代表取締役に就任する。現在、直営店23店舗を運営する他、FCビジネスを展開している。
Keiji Honda
1978年、福島県生まれ。23才までスポーツインストラクターとして子どもたちにスポーツを指導。その後、ダイニングバーで7年間にわたり店長職を経験。2010年、飲食ビジネスに本格参入。2015年4月より、店舗企画・設計等の新規事業運営に携わっている。

“人ありき”の業態開発で店舗拡大も、ゴールはまだまだ先にある。

── 今年に入り、既に5店舗を出店されるなど、出店ラッシュが続いていますね。成長がますます加速しているようですが、貴社の一番の強みはどこにあると考えていますか。

鈴木 「飲食だけではなく、物件の開発から実際に店舗をつくるまでの事業部を備えて、すべて自社内で完結できるところです。大手にはもともとそういうセクションがあるところも多いかもしれませんが、この規模感でここまでできる企業となると、その数はかなり限られるでしょう」

本多 「昨年、事業を多角化しました。不動産の物件を探す部署、店舗の設計や内装を行う部署、そして、もちろん従来の飲食店の部署があります」

── 昨年、鈴木さんが代表取締役に就任されて、前社長の本多さんとバトンタッチのような形ですね。現在の連携はどのように行っていますか。

鈴木 「自社の開発事業においては出店用地の発掘と選定、その開発に合わせて資金を調達します。さらに工事が必ず発生しますので、その先は本多の役割になります」

本多 「そこから、店舗の設計やデザイン、内装工事など実際に店をつくっていくのが私の仕事です」

── これだけ出店が続いていると大変ご多忙ですよね。一方で、会社がどんどん伸びていく手応えを感じられ、仕事の醍醐味につながっているのでは。

本多「そうですね。毎日、楽しく取り組んでいます。1日1日、目に見えて店が変わっていくのを感じられる仕事ですから。逆に、なかなか進まなくて、これはヤバいぞと焦るときもけっこうありますが(笑)」

鈴木 「会社が成長しているのはうれしいですが、まだまだゴールではありませんし、ここで満足していられないという気持ちです」

── なるほど、クールな鈴木さんと情熱的な本多さん、対照的なお2人ですね。ところで、和食からビストロ、ワインバーまで業態が多岐にわたっていますよね。同じ業態の店を展開するほうが合理的ではありませんか。

本多「先に、“人ありき”で業態開発を行っているからです。店長を任せられるスタッフが育ったところで、その人の得意な分野に合わせた業態の店をつくります。それに、美味しいものをお客様に提供することが一番ですから、フレンチだイタリアンだというような業態の垣根にはこだわりません。最近では、そのほうがトレンドでもありますよね」

鈴木 「スタッフにとっては独立支援の1つとして、独立前のケーススタディを経験できるというメリットがあります。当社としても、それだけ熱意のある状態で出店してもらった結果、クオリティの高い店づくりができ、成功に導きやすくなります」

── 単に同じブランドのコピーを増やすのではなく、その人の個性や得意な分野を活かしたほうが店舗の質も上がるということですね。納得です。

独立支援制度の本格始動により、自発的な取り組みが増加。

鈴木 悠太

── 独立を支援する新しい制度が始まったそうですね。

鈴木 「昨年11月に独立支援制度を確立しました。通常、飲食店を開業して独立するとなれば資金面のハードルにぶつかります。加えて、必ず店舗の工事が発生します。そういった部分も含めて、我々がサポートをするというシステムです」

本多「これまで独立者を4名輩出してきました。今年、さらに2名の独立を予定しています」

鈴木 「他社にも同じような制度を謳っているところはいくつもありますが、当社ではそもそも店舗の設計や施工を行う事業部が単体で成り立っています。そこが支援をするのですから、より具体性を持って受け止められるのではないでしょうか。がんばれば道は拓けるという部分に共感してもらっているのだと思います」

── 制度が確立したことで、スタッフのモチベーションが高まるといったような変化は見られますか。

本多「飲食の部署では近い業態同士のスタッフが集まって、自発的に打合せや会議を行うようになりました。そうしたミーティングの中心となる人が現れてきたのは良い傾向ですよね」

鈴木 「制度に限らず、社内インフラを合理的に整えたことも大きかったのだと思います。現在はこうした数字の意味まで含めて、スタッフに理解してもらえるように努めています」

本多「些細なようですが、そういう小さな仕事でも時間をとられますから、システムができてかなり楽になったはずです。その分、スタッフ自ら取り組もうということが増えてきているのだと思います」

鈴木 「最初は、面倒くさいなと感じただろうと思いますけれどね。でも、この仕組みを取り入れたことでストレスが減ったという人も多いのではないでしょうか。いずれにしても、我々のできることはどうしても限られてしまいます。部分的な指導になっても、勉強会のような場を設けて自分たちの成功体験や失敗した体験を伝えたいですね」

スローガンは“全員独立”。優秀な人材の採用と育成が鍵。

本多 慶司

── 今後、御社がさらに発展する為に課題となるのはどんなことでしょう。

本多「先ほどもお話ししましたが、まず人ありきで業態を開発していますので、人材に懸かっています。たとえば、社内の全く違う業態の店に異動になったスタッフに対して大丈夫だろうかと心配していると、かえって成長していたり。そういうのを目の当たりにすると、人間の持つ可能性はすごいなと感じさせられます」

鈴木「新店を立ち上げるときにも、当初は立ち飲みの予定だったのが、こんなに腕のある人材が揃っているのなら焼鳥店に変えようとか、そういう発想で取り組んでいます。今後の飲食事業では、優秀な料理人やホールスタッフをいかに採用して育成していくかがキーになってくると思います」

── 最後に、フードアーキテクトラボの今後の展望を教えてください。

鈴木 「スローガンは“全員独立”。向上心を常に持ってもらいたいですね。無論、会社の中のポジションを目指してもいいのですが、社員には独立志向の人が多いので、そう掲げています」

本多 「最近はとくに独立するスタッフが多くなり、仲間ではあっても今までと違った接し方やいろいろな話ができるようになってきました。その会話がまた心地良かったりするんですよ。これからも独立者が増えてほしいですね」

鈴木 「2人の仕事の内容は違いますが、仲間の成長を見ると仕事をやっていて良かったなと感じるのは同じ。こんなことがいつの間にかできるようになったんだとか、実感できたときはうれしいですよね。今後も、仲間の能力や良いところを伸ばせるマネジメントをしていきたいと思います」

── 想いは同じとのことですが、ときにはぶつかり合うこともあるのでは。

本多「お酒でも飲まない限り、そんなことはあり得ませんよ(笑)」

鈴木 「髪型や外見、趣味なども9割は違う。ぶつかりようがないです(笑)」

本多「改めて、これからもよろしくお願いします。鈴木社長が来られてまだ1年くらいしか経っていないのに、スタッフの雰囲気がガラリと良い方向に変わってきたなと感じています」

鈴木 「本多の情熱的にコミュニケーションをとる背中をいつも見せてもらっています。ロジックだけでは人は動かないということも教えてもらいました。なので、これからも“熱いおにいさん”キャラでいてください(笑)」

── 好調な業績の裏には、2人のリーダーの絶妙なバランスがあるのだということが伝わってきました。今日は楽しい会話をありがとうございました。

株式会社 フードアーキテクトラボ 取材店舗/アントニオ デル ポライオーロ

株式会社 FOOD ARCHITECT LAB ─ 店舗情報 ─

■アントニオ デル ポライオーロ
住所:東京都港区港南2-2-2 新富士ビル 8F
電話:03-5781-3525
■中目黒 牡蠣入レ時
住所:東京都目黒区上目黒1-19-7 タカギアネックスビル 5F
電話:03-5720-6055
■渋谷ワヰン酒場
住所:東京都渋谷区渋谷3-18-7 渋谷一号館ビル 6F
電話:03-6418-1325
■焼鳥スエヒロガリ
住所:東京都目黒区上目黒3-6-4
電話:03-6712-2233
  • 文 西田 知子
  • 写真 yama

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