独立希望者必見!
料理人オーナーからの
熱いメッセージ
(株)IPPIN/ボンディ 神田小川町店
FCオーナー 齋藤 圭介さん

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フロアに立つ経営者

2018年5月掲載

元祖欧風カレーの味を守りながら独自のカラーでファン層を拡大

 日本で有数のカレー激選区、神田においても、「ボンディ」の名は特別な存在感を放っている。日本独自の進化を遂げた欧風カレー発祥の店。中でも、神田小川町店は“神田カレーグランプリ”の初代王者に輝いている。その看板メニューについて、齋藤氏は熱く語る。

「今の一番人気はチキンカレー。チキンは煮込まずに焼いています。皮がパリパリになるまで焼き上げるのがポイント。鶏肉の皮は苦手という人も多いですが、そんな方でも美味しく召し上がっていただけるはず。カレーとの調和もいいんですよ」

 なるほど、辛さの中に自然な甘みが溶けこんだコクのあるカレーと、外はパリッ、中はジューシーなチキンとの取り合わせは抜群。美味しさのとりこになり、長年、通い続けるファンが多いというのもうなずける。

「帰り際に『美味しかった!』の一言がいただけると、よし、がんばろうという気持ちになりますよね。平日のお客様は、近くで働いている方が中心です。週末には、家族連れやカップルなど遠方からここを目指して来られる方も大勢いらっしゃいます。中には、『学生時代、このあたりの大学に通っていて、20年ぶりに来ました』なんてお客様も。その当時、私はいないんですけれど、『昔と変わらずに美味しい』と言っていただくのはうれしいものです」

 オープン24年目を迎える神田小川町店だが、実は齋藤氏が前オーナーより営業権の譲渡を受けて、店を引き継いだのは2009年のこと。営業マンからの転身で、フランチャイズオーナーとして独立を果たした。元祖欧風カレーの味を大切に守りながらも、独自のカラーを打ち出し、新たなファン層を拡大。老舗の名をより多くの人々に広め続けている。

神田カレーグランプリ初代王者の栄冠をつかみ一気に認知度アップ

 サラリーマン生活を経てフランチャイズオーナーを目指そうと、斎藤氏が思い立ったのは29才のとき。飲食の世界では、遅いスタートと言えるだろう。ほぼ未経験で「ボンディ」本店に就職した。

「妻が神保町の出身だったこともあり、一番身近な存在だった『ボンディ』を選びました。でも、人気のある忙しい店ですし、最初のうちは目の前の仕事をこなすのに精一杯。毎日、一生懸命取り組むだけでした」

 入社4年目、ホールもキッチンも経験し、「店を回す自信がついてきた」ころ、チャンスが巡ってくる。神田小川町店の営業譲渡の話が持ちかけられたのだ。好機を逃さず、その年のうちに(株)IPPINを設立。翌年4月には店を引き継ぎ、オーナーとして念願の独立を果たした。

「店を回すことはできても、経営に関しては全く勉強していませんでした。それまで給料をもらう側だったのが、売上から給料や家賃を払ってというお金の流れはわかってもリアリティが伴わないというか、よく理解できていなかったのでしょうね。プレッシャーも大きかったですが、ただお客様にできるだけ美味しいものを良い形で提供したいという想いだけでやってこれたのだと思います」

 古くからのファンに支えられてきた店なので、集客に骨を折ることはなかったが経営は安泰というわけでもなかった。本店のすぐ近くに位置しているのに、認知度もなかなか上がらない。そんな状況を一変させたのが“神田カレーグランプリ”だった。

「グランプリを獲ったことで、小川町にも『ボンディ』があるんだと知っていただけるようになりました。これでより多くの人たちにカレーを届けられる、将来をしっかりと見通せるようになったと感じました」

 その後、着実に成長を遂げ、自社でオリジナルの業態を開発し、出店するまでに。しかし、あくまでもベースは「ボンディ」にある。一時期、オリジナル業態が振るわなくなった際にも、安定した収益源があればこそ持ちこたえることができた。

「老舗の名を受け継ぐメリットは、とても大きなものです。フランチャイズはマニュアルに縛られて、自分らしさを出せないと思われがちですが、そうでもありません。料理の仕上げ方や接客のスタイルはもちろん、ユニフォームや店の内装も自由です。何より私のように脱サラの未経験からでも、自分の店を持てるというのが一番の魅力だと思います」

 実際に、齋藤氏のもとからは既に独立し、フランチャイズオーナーとして活躍中の人材を輩出している。彼もまた元銀行マンの脱サラ組なんだとか。今後、同様に独立を志す人にとっても賢明な選択肢の1つとしてフランチャイズ加盟を視野に入れておきたいものだ。

長く愛され続ける店を目指して仕事に向き合う環境を整える

齋藤 圭介

 これからもお客様に長く愛され続けるよう、店を盛り立てていくことが齋藤氏の目標。そのための環境づくりにも気を配っている。

「以前は厳しく指導するときもあったのですが、今はスタッフが穏やかに過ごし、自分の仕事に向き合える職場環境をつくることが第一です。まずは自分自身が皆とコミュニケーションをとりながら、日々、想いを共有していきたいと考えています」

 スタッフの中には将来、独立を目指す人も。自分自身を振り返り、次のようなアドバイスを送る。

「目標を持つことは大事ですが、先ばかり見ていてもいけません。そこに向けて、目の前にあるものを1つひとつ丁寧にこなしてもらいたい。大いなる夢と今の現実とはかけ離れているように感じられるかもしれませんが、そうした毎日の積み重ねが必ず将来の自分の礎になるはずです」

 落ち着いた環境も整い、すっかり有名になった神田小川町店だが、チャレンジは続く。「ボンディ」の名をもっと多くの人たちに広めようと、齋藤氏は意欲を燃やしている。

「まだまだ知らない方もたくさんいらっしゃいます。最近では、海外からのお客様も増えてきました。日本の食べものといえば寿司や天ぷらだけではなく、いろいろなものに心を開いてもらえるようになってきたのでしょう。日本のマイルドなカレーの美味しさを知っていただきたい。もっと多くの人たちに、『ボンディ』のカレーを届けたいと考えています」

厨房・フロアに立つ経営者
ボンディ 神田小川町店
住所:東京都千代田区神田小川町3-9
AS ONE 神田小川町 2F
電話:03-3295-5709
時間:11:00~22:00(L.O.21:30)
定休日:年中無休
交通:地下鉄各線「神保町駅」より徒歩5分
  • 文 西田 知子
  • 写真 横山 佑司

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