フード業界は前近代的な“水商売”意識の職場環境が横行しがちです。 また、働く側もつい「キツイ」「キビシイ」のが当たり前と考えてしまいがちですよね。しかし外食が産業と認識されつつある現代では、法律を尊守するのは当然の義務なのです。更に雇用形態が多様化している今日では、働く側も雇う側も法的な意識は高まりつつあります。 労働法は比較的親しみを感じる法律分野でありながら、案外知らないことがあったり、誤解が蔓延しているのも事実だったりします。 このコーナーでは飲食業界の現場を知る社会保険労務士 ひさの先生が、わかりやすく、親しみやすく、かつ正しい情報をお伝えしていきます。
今号のご相談内容
先日、求人広告を見て応募したお店で面接を受けました。しかし、結果は不採用でした。私は納得がいかなかったので、不採用の理由を尋ねたのですが教えてもらえませんでした。法律的には問題は無いのですか。
【28才 男性】
 結論としては、法律上、お店側に不採用の理由を教える義務はありません。日本の法律では、企業側に「どんな人をどんな条件で雇用するか」について、広範囲に「採用の自由」を認めています。そして、裁判例によると、「採用の自由」には、採否決定の理由を明示、公開しないことの自由をも含むとしています。したがいまして、お店が不採用理由を教えてくれないのでしたら、それ以上はどうしようもありません。
 また、採用選考するお店の側にも注意が必要です。まず、応募者に対しては、事前に「採否の理由を開示することはできない」旨を明示しておくべきです。また、実際に不採用の通知をする際には、応募者に不満や不信感を与えないような伝え方を心がけるべきです。不採用者も、明日のお客様であることを忘れてはいけません。
もうすぐ出産予定で、現在産休中です。引き続き、育児休業を取りたいと考えています。育児休業は、今まで子供が1才になるまでだったのが、法改正で1才2ヶ月まで取れるようになったというのは本当ですか。
【30才 女性】
 平成22年6月30日施行の育児介護休業法改正により、子が1才2ヶ月になるまで育児休業(以下、「育休」という)を取れる制度ができました。しかし、無条件で延長されたわけではなく、原則は従来どおり1才までであり、1才2ヶ月までの取得には、いくつかの条件があります。
 まず、大前提となるのは、この延長制度は、母親も父親も育休を取ることが条件となっています。そのため、厚生労働省は、この制度のことを「パパ・ママ育休プラス」と呼んでいます。さらに、(1)配偶者が子の1才到達日(1才誕生日の前日)以前のいずれかの日に育休を取っていること (2)本人の育休開始日が子の1才到達日の翌日後でないこと (3)本人の育休開始日が、配偶者の育休初日前でないこと (4)育休を取れる期間は1年間(母の場合は産休を含めて)であること、といった条件があります。
 具体例について、図を使って考えてみます。例1のようなケースが典型例として考えられます。例2は、父の育休期間が1年を超えているので、(4)を満たさず、父に育休プラス制度は適用されません。例3は○ですが、例4は(2)を満たさないので×です。例5は母より父の方が後から育休を取っているので、(3)を満たさず、母に育休プラス制度は適用されません(例2の父、例5の母は、原則どおり子の1才到達日まで取得することは可能です)。
労働時間について
皆勤手当について
「大入手当」は割増賃金の計算の基礎から除外できるか
法定労働時間1日8時間・1週40時間と割増賃金の関係
賃金支払日の変更について
非常時に認められる支払期日前の賃金請求権
通勤手当の支給額と支払い方法について
退職時における賃金その他の金品の返還
研修期間中の時給設定について
「管理監督者」の遅刻に対する賃金カットについて
遅延証明書を提出した場合の遅刻の取り扱いについて
3ヶ月間ごとの皆勤手当は、割増賃金の計算対象外となるか
遅刻3回で欠勤1回とする扱いは可能か
途中入退社における日割計算方法について
一方的な賃金減額は許されるか
自己都合退職による「就職支援金」の返還について
女性にだけ支給される「結婚祝金」
解雇通告と同時に支払われなかった解雇予告手当について
制服代使用料を給与天引きすることは違法か
年俸制の下で、不就労時間に対する賃金カットはできるか
タイムカードの押し忘れによる減給処分について
入社前に提示された見込み額を下回る賃金について
途中入退社の皆勤手当について
懲戒解雇の場合、退職金の不支給は許されるか
通勤手当が1ヶ月定期代なのに3ヶ月定期を買うのは不正か
労働時間の短いパートタイマーの休日出勤にも割増が必要か
主婦パートの給料を、夫の銀行口座に振込めるか
給料が債権者に差押えられたとき
お店からの借金を、賃金との相殺で返済できるか
試用期間中は時給制、本採用後は月給制は問題か
欠勤1日につきペナルティ込み2万円カットは違法か
台風で店舗が臨時休業となったときの賃金
残業手当の計算で使う時間単価の計算賃金について
給料の一部を「お食事券」で支払うことは許されるか
過去にさかのぼって賃金減額が許されるか
遅刻に対して、その時間相当分の通勤手当カットは違法か
さかのぼり昇給があった場合、退職者に差額が支給されるか
アルバイトの皆勤手当は割増賃金の基礎に含まれるか
労働時間について
休日・休暇について
各種社会保険について
通勤災害の範囲について
勤務時間外の労災について
健康保険の被扶養者の範囲について
休職期間中の社会保険料の負担について
出向先でのケガした場合の労災について
公休日の緊急出勤に起きた交通事故について
海外で受けた医療に対する保険給付について
退職月に支給される賞与からの社会保険料控除
労災指定以外の病院等で治療にかかった費用について
会社行事で起きた怪我は労災の対象か
月の途中で退職したなら健康保険証はいつまで使えるか
「再就職手当」の給付条件について
パートの社会保険「加入」基準と「扶養」基準について
年休消化中の被保険者資格について
年4回以上支給される賞与にかかる社会保険料
失業給付受給中に病気で職業に就けない状態になった場合について
業務上災害で仕事を休む場合、休業補償給付はいつからもらえるか
事業主と同居の親族は雇用保険に入れるか
自宅療養のある場合の傷病手当金の支給開始
休職中における健康保険の被扶養者について
休憩中の自宅への往復途中の事故は通勤災害か
アパートの階段は“通勤経路”か

卒業前から勤務開始した場合の社会保険について
年金手帳の「厚生年金保険の記録」欄の記入について

勤務初日、出勤途中に起きた事故の労災について

厚生年金の徴収分が年金記録に反映されていなかった場合について

同月内での入退社をした場合の厚生年金と国民年金について

出向先でケガをした場合の労災保険の手続きについて

掛け持ちアルバイトのケガによる休業補償給付について

通勤中、野良犬にかまれて負ったケガは通勤災害か

遺族年金を受けている母親を“扶養”にできるか

待機期間中に退職した場合の休業補償給付

仕事中のぎっくり腰が労災にならないケース

第3号被保険者の手続きをしていなかったときの特例届出

同棲相手を扶養に入れることはできるか

個人経営飲食店の社会保険加入

労災に加入していないお店で、仕事中にケガした場合

アルバイトのケガに備える保険とは

労災でかかっている病院を変更できるか

退職日の健康保険はいつまで使えるか

お店の要望で退職日を変更しても自己都合か

居酒屋に寄って飲んだ帰りのケガは通勤災害か

差額ベッド代と保険外併用療養費

中小事業主を対象とした労災保険の特別加入

社会保険に入ると給料を減額される

1日の一部だけ働いたときの休業補償給付

労災を使えることを知らずに、国保で治療を受けたとき

労災からタクシー代は通院費として支給されるか

短時間勤務になり雇用保険を抜けた後、実際に退職した場合

休憩中トイレでのケガは労災になるか

75歳になると健康保険の扶養から抜けるのか

社内ボウリング大会でのケガは労災か

退職後、健康保険からの出産給付

整骨院や接骨院で健康保険は使えるか
労災保険・雇用保険について
その他