高校や大学など学生の場合、電車が遅れたときに遅延証明書を提出すれば、遅刻扱いにならないケースが一般的でしょう。しかし、学校に通うことと労働をするということは、分けて考えなければいけません。労働とは、労働者が”労働を提供すること“、使用者(企業側)がその労働に対する”賃金を支払うこと“ を基本的な義務内容とする契約です。厳しい表現かもしれませんが、電車が遅れたからといって、遅刻をする権利が発生するわけではありません。理由はどうあれ、遅刻によって提供されなかった時間分の労働に対する賃金を使用者は支払う義務はないということになります。
とはいえ、無断遅刻や正当な理由の無い遅刻とまったく同じ取り扱いをするというのは問題があります。たとえば、皆勤手当を不支給にしたり、賞与算定時にマイナス評価をしたりといったことはやりすぎでしょう。ましてや、遅刻時間分の賃金控除のほかに、減給の制裁などのペナルティを課すとすれば、懲戒権の濫用と判断されるでしょう。