アルバイトが働き始めてからしばらくの期間、研修時給を設定している飲食店はよくあります。最初は本来の時給ぶんの仕事ができないから、仕事を覚えるまでの教育期間という考えや、仕事を覚える前にすぐ辞めてしまう者への対策なのでしょう。その点、長期雇用を前提とした正社員に対して、数ヶ月の働きっぷりを見て、その仕事への適応性を判断してから本採用をするという「試用期間」とは異なる趣旨と考えられます(アルバイトに試用期間を設けることができないという意味ではありません)。
研修時給に関しては、法律の条文で明文化された規制があるわけではなく、試用期間のように判例の積み重ねがあるわけでもありません。基本的にはお店が自由に設定できるものであり、合理性を著しく欠かない限りは有効でしょう。
ご質問にあるとおり、研修期間を日数で決めてしまうと、通算時間では人によって有利不利が発生します。では、例えば通算時間100時間というふうに設定するとどうでしょうか。1日8時間労働の人は13日目の4時間働いたところで終了してしまい、残りの4時間は本来の時給となります。この取り扱いが正当かどうかも意見の分かれるところでしょう。また、1日1時間しか入っていない人であれば、その1時間分に要求される仕事を覚えるまでにそんなに時間はかからない、という考え方をすることもできます。
結局のところ、日数でも通算時間でも、人によっては有利不利を感じるでしょうから、どちらが正しいとも言い切れません。もちろん、働き始める前に研修期間の設定を説明しなかったり、人によって期間がバラバラだったり、というのは許されず、明確な基準で運用することが必要です。