【飲食人 プロフィール】
1970年 大阪生まれ。高校時代は町場のレストラン・バー等でアルバイト。卒業後の1989年、大阪全日空ホテル入社。いきなりフレンチの名店「ローズルーム」のホールに配属。プライベートで渡仏も経験。1995年、西麻布「ザ・ジョージアン・クラブ」へ。支配人兼シェフソムリエを都合12年程勤め、2007年4月に独立、「オレキス」をオープン。

 

 

フランス料理 OREXIS [白金]
春藤 祐志 YUJI SHUNDO 
(39才・オーナー)

 

―ホテル入社当時は、バブルの最後の盛り上がりの時期ですね。


「とんでもない状態でした(笑)。私、フランス料理も初めてなら、今でいうセレブな人達に出会うのも初めてで、こんな世界があるのか!? と普通に感動しましたね」

 


―フランス語も普通に飛び交う中で、勤まるものなんですか?


「まぁ、無理ですよね(笑)。若造のくせに生意気で、違うと思えば、ベテランのシェフにも食って掛かったり…、今思うと自分で苦笑しちゃいますけどね(笑)。でも、ただ正論を言うだけで通るものでもない。主張も、結局、その『人間』が通すんですね。がむしゃらに勉強もしました。店では必ず働いている人に声をかけて、直に話を聞くようにもして…」



―ザ・ジョージアンクラブに移られた経緯は?

「ローズルームのお客様から新規オープンのお話を頂きまして。とても大きなお話で、正直どうなんだろう? と迷ったんですが、プランは進行していきますし、何よりもその方自身に通じ合うものを感じたので、この人に賭けてみよう、と」



―得難い出会いだったんですね。12年もの間、いらっしゃって…。

「一生居るかも知れないとさえ思っていましたが、方向性を絞ろうとする自分とオーナーとの間に、知らず知らず距離ができてしまって…結局、半年程かけて後任に引き継ぎ、独立の準備をすることになりました」

 

 

― …ところで、ウェイティングルームに『エル・ブジ』の写真集が置いてありますが、行かれたことがあるんですか?

 

「毎年の慣行になってるんですが、先年、お店の方に頂きまして。『エル・ブジの一日』といった内容で、予約台帳なんかも載ってまして…」

 

 

―お名前がドーンと載ってるじゃないですか!!

「たまたまなんですけどね(笑)」



―ツイてますよね! …様々な幸運を引き寄せてこられたようですが、それには勿論最大限の努力をする、といった以外に、何か秘けつはありませんか?

「何かを得たい、成したいと夢を抱く時、同時に何か失うものもあるかもしれない、という覚悟がまず必要ですね。むしろ大事なのは、心を研ぎ澄まし、自分が本当に欲しているものは何なのか? を常にハッキリさせていく事です。そこを間違っては、チャレンジのしがいも無くなってしまいますからね」

 

 

撮影/ボクダ 茂
インタヴュー・題字/高橋美樹

フランス料理 OREXIS

東京都港区白金2-3-3 カームコート白金高輪1F
TEL:03-5918-8311 月・第2火曜定休
lunch 12:00〜14:00 L.O.(木〜日のみ)
dinner 18:00〜23:30 L.O.
http://www.orexis.co.jp

店内

「OREXIS」とはギリシャ語で「欲求」の意味。物件捜しの一件目で即決したという空間は天高で、ほぼ黒に近い濃紺の
壁に向かい合わせの大きな鏡。方形をモチーフにした料理とお客様が引き立つシンプルな構成の中、オリジナルの
照明やレース生地を挟んだパーテーション等をポイントにした心憎い出来映え。シェフは新進気鋭の山本聖司氏。
メニューは季節替わりのコースのみ。ランチ 3,500円〜、ディナー 7,245円/9,975円/12,600円の3種。
サロンコンサートとお食事の夕べ等の催しも有り、詳しくはHP参照。

 

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